アワノトモキの「読書の時間」
#56‐4『創造性とは何か』前編/「KJ法創始者の型破りな生涯」「現場に飛び込む移動大学」
8日前13分
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エピソード概要
どうも、ホシノです。今回はアワノさんの選書、川喜田二郎さんの名著『創造性とは何か』(講談社現代新書)の前編をお届けします。企画会議やワークショップの定番フレームワーク「KJ法」の生みの親として知られる川喜田二郎さん。今回は本の本格的な内容に入る前に、アワノさんが「ただ者ではない」と唸った川喜田さんの規格外すぎる人生の歩みと実践に焦点を当てました。特に印象的だったポイントが2つあります。 生還の体験が生んだ、圧倒的な行動力とたくましさ戦前に京都大学を卒業後、軍需物資を扱う商社を経て陸軍に召集され、戦場を経験した川喜田さん。過酷な戦争を生き延びたことで「残りの人生は余生であり、何があっても自分は生き抜ける」という強烈な信念を持つに至ります。終戦後も鳥取砂丘の農地開拓に携わるなど、泥臭い逆境を恐れないバイタリティが、常識にとらわれない独自の探求へとつながっていきました。 大学を飛び出し、テントで学ぶ「移動大学」の実践ネパールや中国の山奥など現地でのフィールドワークを重んじていた川喜田さんは、書斎にこもる既存の大学教育に疑問を抱きます。1960年代の大学紛争期にはKJ法で大学の根本問題を解決しようと試みるも、「大学そのものが腐っている」と結論づけて東京工業大学の教授を自ら辞職。自ら会社を立ち上げ、学生たちと2週間テント生活を送りながら現地調査を行う「移動大学」を9年間にわたり実践しました。机上の理論にとどまらず、現場に身を置いて知を生み出す姿勢は圧巻です。 現在も受け継がれる川喜田研究所の活動や、知性と品格がにじむブログのエピソードなど、創始者本人の型破りな人物像を知るだけでも知的好奇心がくすぐられるお話でした。