アワノトモキの「読書の時間」
ep50-3 『性的であるとはどのようなことか』(難波優輝さん)/エッチさは世界を救う?「崇高」と「崩れ」の美学、そしてヴァンパイアの選択
2026/2/2220分
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エピソード概要
本文:<今回の選書>・『性的であるとはどのようなことか』(難波優輝さん) こんにちは、ホシノです。「性的であるとはどのようなことか」を読み解く後編です。前回は「性的(事実)」と「エッチ(価値)」の区別について話しましたが、今回はその「エッチさ(Erotic)」の深淵へ。 著者が提示するエッチさには、2つの種類があるといいます。一つは、完全なものへの憧れと一体化願望である「崇高のエッチさ」。もう一つは、不完全なものや傷ついたものへのケアの欲求から生まれる「崩れのエッチさ」。ホシノは後者を『エヴァンゲリオン』やSMの構造、あるいは「おじさんが好きな女子」の心理などを例に挙げて独自解釈を試みます。 そして議論は、「エッチな人とは、相手に変容(メタモルフォーゼ)を迫る人である」という結論へ。ここで登場するのが「ヴァンパイア」の思考実験です。もし信頼する人から「ヴァンパイアにならないか(全く違う価値観の存在にならないか)」と誘われたら?その選択を迫ることこそが、他者への影響力であり、エッチさの本質なのかもしれません。 「分かり合えない他者と共にいるために、諦めをエッチがる」。一見トンデモ論に見えて、実は深い救済の哲学?なのかもしれません。